『精神科医の型破りで異色な治療法を描く、コメディ。ブランコなどセットも大掛かり。サトエリのスタイルも見もの。』
2008年4月に、東京芸術劇場中ホールで公演したばかりの作品。
宮迫×サトエリが前面に出ていますが、演出の河原雅彦さん、脚本の倉持裕の芝居を観て、その関連で観ることにしました。
河原さんは、昨年の赤坂RED/THEATERでの「真心一座 身も心も第二章 流れ姉妹?ザ・グレートハンティング」の演出と出演、
プロペラ犬旗揚げ公演「マイルドにしぬ」では水野美紀さんと二人芝居。
(そしてTV「ハリ系」や、映画「スシ王子!ニューヨークへ行く」では監督の堤幸彦と共同脚本までしているという)
倉持さんは、昨年のペンギンプルペイルパイルズの「ワンマン・ショー」「ゆらめき」の脚本。
「空中ブランコ」には、この2作にも出ていた同じくペンギンプルペイルパイルズの小林高鹿さん、ぼくもとさきこ さん(今回は猛獣使い!という珍しい役柄)も出演。
個人的に勝手に、倉持さんは、河原さんは小劇場の印象が強く、これだけの大きな規模の舞台だとは思っておりませんでした。
話は、空中ブランコ乗りの特別往診にサーカスに乗り込んだ精神科医と看護婦の、はちゃめちゃな治療が巻き起こす騒動。
この医者が、ただの出たがりとしか思えないのに、サーカスという閉鎖社会に無神経にあがりこんで暴れているうちに、自然と周囲の閉塞感をぶち破っていくところが面白い。
舞台上には、空中ブランコの装置と網もあり、坂元さん、宮迫さん!らのブランコや落下もある仕掛けの大きなにぎやかな芝居でした。
他の出演者も、さまざまな方面から実にバラエティに富んでいて、その混ざり合いによる化学反応が芝居の妙です。
永山たかし さんは昨年の新国立劇場小劇場「スイッチを押すとき?君たちはなぜ生きているんだ??」主演。
酒井敏也さんは、ダンダンブエノ「砂利」に出演、団長役。
「中野ブロンディーズ」に出てた千明由佳さんは、他G-Rocketsの方とアクション担当。
高橋由美子さんは「モーツァルト!」「星屑の町?新宿歌舞伎町篇?コマ劇場SPECIAL?」に出てましたが、今回のアクロバット担当役もうまい。
宮迫博之さんは軽々と演じているように見える。
しかし!佐藤江梨子さんが舞台にあがると、ついついスタイルのほうにばかり目が行ってしまう。
しかもナース姿などの扮装が楽しめます。